幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
「誰にも言わないでよ!」
「大丈夫だって」
たっちゃんは笑いながら言ってるけど…
正直、あの笑顔が胡散臭くてならない。
そしていつの間にか、あたし達はグラウンドに来ていた。
「じゃ、俺、着替えてくるわ」
「はーいっ…」
たっちゃんを見送った後、あたしは草取りをするために、グラウンドに向おうとした。
…んだけど。
「光里」
「い…いっちゃん?」
あたしはいっちゃんに呼び止められた。
突然話しかけられたからびっくりしたよ。
というか、こんなところ見られたら、女子全員を敵にまわしちゃうよ…!!
あたしは周りを気にしながら、いっちゃんの方を向いた。
「あのさ…青木だっけ?
お前、アイツと付き合ってんの?」
「へ……?
あたしとたっちゃんだよ?
んな訳ないじゃん!」
あたしが笑いながら言うと、いっちゃんは複雑そうな表情を浮かべていた。
「そうか、じゃーな」
そう呟くと、いっちゃんはグラウンドへと行ってしまった。
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