幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
★玲side
隆が此処に来てる…。
そう思うだけで、あたしは胸が痛くなった。
…ちゃんと、目を見て話せる?
…自分の気持ちを言える?
「………っ…」
あたしはいつの間にか、隆が待っている校門まで来ていた。
さっきまで走っていた為、身体中が酸素を欲しがっている。
…話しかけるべきだよね?
あたしが息を整えようとしていると、隆があたしの存在に気付いた。
「玲………」
「た…かし……」
久々に呼ぶかつての彼氏の名前。
隆はあたしに笑顔を向けている。
…この笑顔を見るのは、いつぶりなんだろうか。
あたしは手に握り拳を作ると、勇気を振り絞って隆に近づいた。
「久しぶりだな、玲」
「そうだね…」
隆の声はやっぱり変わっていなかった。
低くて、かすれた声。
周りの人達は、あたし達の事をカップルとでも見ているのかな?
…でもね、あたし達は心が繋がっていない。
「あのな、玲…」
突然呼ばれた名前に、あたしはゴクリと息を飲む。
「俺と…もう一度だけやり直してくれないか?」
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