幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
走りながら、グラウンドを見渡してみる。
すると、フェンスにもたれかかって、たっちゃんと話しているいっちゃんがいた。
学校ではいっちゃんと関わりたくないけど……
今はしょうがない、緊急事態だ!!
「たっちゃん!!」
「どうした光里?そんな走って」
「ちょっと、いっちゃん借りていっていい?」
たっちゃんは何か感じたのか、いっちゃんを素直に渡してくれた。
「ちょっと来て!」
「おっおい…!」
あたしはいっちゃんの腕を掴んで、部室の裏へと走り出した。
部室には、部員の人たちがいるから話せなかった。
「どうしたんだよ、急に」
部室の裏に着いたいっちゃんが、あたしを不審そうな目で見る。
あたしはそんないっちゃんを気にせず、思いっきり頭を下げた。
「ごめん…!!」
「……は?」
何故かいっちゃんは不思議そうな声をあげた。
それでもあたしは、謝ることを続けた。
「あたしやっぱ何かしちゃったんだよね?
ほんとにごめんなさい!!」
そう言うと、何故かいっちゃんは笑い始めてしまった。
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