幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
★玲side
「ひぃ…ひぃ…ふぅ……」
あたしは今、青木君の家の目の前。
必死に緊張する心臓を呼吸で整えてる。
…なんで出産時の呼吸法なの?っていう事はノーコメントで。
とにかく緊張する…。
心臓が五月蝿い。
…やっぱり、行かないでおこうかな?
…それより、時間を伝えておいた方がよかった?
あたしが頭を抱えようとした時、突然後ろから声が聞こえてきた。
「…宮本?」
聞き覚えのある声。
あたしは高鳴る心臓を抑えながら、後ろを向いた。
そこには、どこかに出かけていたと思われる、あたしが一番会いたかった人…青木君がいた。
「…どうした?
俺ん家の前で…」
「えっと…」
あたしは恥ずかしさに頬を染める。
…何て言えばいいの?
この状況どうすればいいの?
挙動不審な行動を取るあたしに、青木君はただ不思議がるばかり。
そんな青木君を見たあたしが発した言葉。
それは…
「散歩でもしない?」
…何言ってるんだろ、自分。
あたしが自分の言ったことを後悔していると、青木君がいつもの優しい声で話しかけてきた。
「いいよ、散歩しよ」
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