幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
………よく分からない。
いっちゃんが笑い出した意味が分からない。
今、あたしは素直に謝ったんだよ?
あたしが口をポカンと開けていると、いっちゃんはあたしのおでこに向かってデコピンをしてきた。
「…うわっ……!!」
「バカだな、光里は」
「っ……バ…バカ……!?」
あたしがいっちゃんの言った言葉を聞き返すと、いっちゃんは笑いながらあたしを見た。
さっきみたいな不機嫌なオーラは出ていなかった。
「ごめんな。
俺、光里が原因で怒ってたわけじゃないから」
「そ…そうなの…!?」
あたしはとんだ勘違いをしていたらしい。
真実が分かってホッとしていると、いっちゃんはグラウンドに戻ろうとしていた。
でも、その途中で何故かあたしの方を向いた。
「帰りは一緒に帰ろうな」
「う…うん……」
あたしの返事を聞くと、いっちゃんは満足そうにグラウンドへ向かった。
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