幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~



ガヤガヤと騒ぐあたし達の中で、何故かいっちゃんただ一人が黙り込んでいた。

その事を疑問に思ったらしい玲がいっちゃんに問いかける。



「…河村君はなんで驚かないの?」



「あ…別に………」



そう答えたいっちゃんはあたしの目を見ようとしなかった。

…いっちゃん、何か変だ。



あたしは不安げな表情でいっちゃんを見る。



そして次の瞬間、あたしの予想は見事に当たってしまう事となる。



「あ…依知発見!」



そう言いながらいっちゃんに向かって指を指すのは…あの編入生の女の子だった。



驚くあたし達に、名前を呼ばれても微動だにしないいっちゃん。

それどころか、うっとおしそうにも見える。



「依知ーっ!」



もう一度いっちゃんの名前を呼んだ女の子は、いきなりいっちゃんに抱きついていった。



「なっ…」



あたしはその光景を見て気絶寸前。


たっちゃんと玲が咄嗟にあたしを支えてくれた。




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