幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
★依知side
俺の声を無視して、光里は教室を飛び出して行った。
今すぐにでも光里の事を追いかけたかったけど、俺は気になる事があって佳奈の事を睨みつけた。
「…今の冗談だよな?」
「佳奈はいつでも本気!
佳奈も依知を追いかけて、この学校に編入して来たんだよっ!」
小さな背丈に甘い声。
他の男ならすぐに佳奈に落とされているだろう。
…でも、俺はそんな佳奈を見てむしろ腹が立ってきていた。
「俺、光里を追いかけてくる」
俺はそう青木達に告げて、教室を出ようとしたが…
「ダメ!!
絶対に行かせないから」
佳奈はそう叫びながら俺の腕にしがみついてきた。
「離せって、佳奈!」
俺の怒鳴り声が教室中に響く。
クラス中のヤツらが俺達のやり取りを見ているが、そんな事は関係ない。
ただ、光里を追いかけたかった。
俺が佳奈を振りほどこうとしていると、青木が何かに気付いたように俺に話しかけててきた。
「河村!
さっきの「雄太」とか言う奴はどこ行った?」
青木の言葉で、俺は我に返り辺りを見回す。
「…ねえ、どこにもいないよ?」
宮本が戸惑っていると、俺の横から佳奈の勝ち誇ったような声が聞こえてきた。
「雄太なら、どっか行ったよ?
小原さんの所じゃないかなあ?」
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