幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
その勢いのまま、あたしはいっちゃん部屋まで行った。
…どうか、あたしの気持ちを聞いて。
そう願いながら、あたしはいっちゃんの部屋のドアを開けた。
あたしの目に入ってきたのは…。
山積みにされたダンボールと、
突然のあたしの登場に驚く、いっちゃんだった。
「…ちょ、光里?」
戸惑ういっちゃんを無視して、あたしはいっちゃんに勢いよく抱きついた。
「…いっちゃん、行っちゃヤダよ!!」
叫んだ瞬間、あたしの目からは大粒の涙が出てくる。
「…別れようなんて言ってごめんね。
だけど、それはあたしの本当の気持ちじゃなかった…!
別れたくない…。
いっちゃんともっと一緒にいたい…。
たくさんいっちゃんとの思い出を作りたい…。
…あたし、いっちゃんの事―――」
「…実はさっき、雄太から電話がかかって来たんだ…」
いっちゃんは、あたしの言葉の一番大事な所を遮った。
「お前が俺に別れを切り出した理由…聞いた。
…随分辛い思いしてたんだな。
気付かなくてごめん――」
いっちゃんは声が震えながらも、あたしをしっかり抱きしめてくれた。
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