幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~

★依知side




合宿初日の昼。


俺は、青木に半強制的に海へ行く準備をさせられていた。


俺達の部屋のドアの前で、青木は待ちきれないかのようにそわそわしていた。



「河村、早くしろって。

俺、早く泳ぎてーんだよ」



「お前は幼稚園児か…。

分かったよ…絶対行くから、お前先行ってろよ」



俺が呆れながら青木を見ると、アイツはふて腐れたような表情をしていた。



「ほんとに来るのか?」



「俺の事信じられねーのかよ…」



「信じるに決まってんじゃんか!

じゃ、俺は先に玄関前に行っとくわ」



青木は笑顔で部屋を去って行った。


…青木の性格がイマイチ掴めない。



それにしても、海水浴とかちょっとめんどくさいかもな。

サッカーしてぇよ、サッカーが。



そう考えてるうちに、準備は整った。



部屋を出ようとする俺に、一つの疑問が生まれる。


…そういえば光里のヤツ、海に行くこと知ってるのかよ?

あいつだけ一人部屋だし。


俺は一応、光里の部屋へと向かうことにした。




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