ずるいよ
「あっ、起こしてごめんね。」
深刻そうな顔をしている。
私は無言……
「お父さんとお母さんねぇ、一回家を別々に住むことになったから…」
私は無言で半分眠りながら聞いていた。
「それでね…」
少し間をおいて
「美鈴ちゃんならどっちついていく?」
私はこの言葉が小さい頃から大っ嫌いだった。
親は“離婚”の話をするたんびにこの言葉を聞いていたから。
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