思い出の場所まで
公園には夜なのに風ひとつない。
「・・・マジ最低・・・。」
あたしは呟いた。
もう、家帰りたくないし・・・。
リリリリリ・・・
携帯が鳴った。
「もしもし。」
「美怜なにしてるの!?」
母さんのデカい声。
「別に。あたしは大丈夫だよ。」
「もう、夜の10時よ!帰って来なさい!」
「10時くらい、いいじゃん!!」
「美怜、いいかげんにしなさい!」
も~うるさいっ!
「すぐ帰るから!じゃあねっ、切るよ!
もう、かけてこないでっ!」
「まっ」
ツーツーツー・・・
あたしは携帯を切った。
もう、どんだけ過保護なのって感じ・・・。
昔からなんだよね・・・。