俺様のち王子。[完]
9、俺様のち王子。
◆唯SIDE
そうしているうちに
辺りは暗くなり、
夕食を食べ終わった頃。
「あ~美味しかったあ♪」
お腹いっぱいに約2人分をたいらげた私は、上機嫌に戻っていた。
「…お前食い過ぎだから。」
「だって美味しかったんだもーん。」
「…はいはい。」
幸せな気分で遊園地を歩く。
すると嫌味ったらしくカップルは次々に七色に輝くイルミネーションの観覧車に乗っていく。
私も乗りたいなあ~。
でもなんか自分からは、言いづらい…。
ほら気づいてよ!
さりげなーく観覧車の方に足を向けようとした瞬間。
「…そろそろ出ねぇ?」