俺様のち王子。[完]
◆唯SIDE
◇唯SIDE
「ハァ……ハァ……。」
無我夢中で走ってたら屋上に来ていた。
私の学校は、5階立て。
だから、屋上からは町を一望できる。
その屋上の隅っこには、ベンチがあって
私のお気に入りの場所。
はぁ…。
アタシ何やってるんだろ。
アイツにキスされて、
抱きしめられて、
ほんの一瞬だけど、ドキッとして、
涙出てきて、
神谷が、あんな顔して、
許してしまいそうになって、
怒ってるのか悲しいのか……
もう分かんない。
このキモチはなんですか?