俺様のち王子。[完]
どれくらい経ったんだろう。
「……ゆーいっ!」
「……成?」
「もう、授業急に抜けるからビックリしたよ?お昼も帰ってこなかったし。」
えっ!?
……気づいたらもう空は、蜜柑色に染まっていた。
「何があったとかさ、無理には聞かないけど。悩んでるなら相談してよね?」
私の隣に腰掛けて成が言った。
その言葉に、止まっていた涙がまた溢れだした。
「成ぅ~……ぅ」
そんなアタシを優しく撫で撫でして、
アタシの涙が枯れてきた頃、
「………んで、どうしたの?」