Another:ただキミと一緒にいたかった
第3章
目を覚ますと
そこにはまだ眠っているであろう
琴音の姿が昨日と特に状態も変わらず
ベッドの上で横になっていた。
スースーと
静かな寝息を立て
気持ちよさそうに寝ているのがわかる。
ピクッと
体を反応させるしぐさが
なんとも愛らしいと思った。
昨日起こったことを自分の中で
整理してみた。──
琴音が
白血病になった。
熱は下がってるが
今からどのようになるかわからない。
オレが
支えてやるしかないんだよな。
いつの間にか
兄貴はいなくなってた。
病室のベッドについてる
机の上には
一枚の紙切れがおいてあり
それを開くと
中には
サッと適当に書いたような字が
少しだけ
並んでいた。