双子ちゃんの恋模様


「…あの…ごめ」


「やっちゃんは…もうあたしのこと嫌い…っ?」


はっ!?


突然変なことを聞かれて思わず声をあげる。


「んなわけないじゃんっ!今日だって―…っ」


ここでハッとして止めた。


カッコ悪い。

ヤキモチ妬いて深雪にあたったなんて。


「………嫌い?」


「…嫌いじゃない」


むしろ好きすぎて困ってる。


「…じゃ…どうして、怒っ…てるの」


また涙を溜めて見つめてくる深雪に心が痛んだ。


だって、こんな顔をさせてるのは俺だろ?


「…ねぇ…あたしが何かしたなら謝るからっ……嫌いに……!」


嫌いになるわけないじゃん。


俺が…深雪から離れてられるわけないでしょ?





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