双子ちゃんの恋模様
俺は深雪を勢いよく抱きしめた。
もう、カッコ悪くても何でもいいや。
「…やっちゃん?」
「好きだよ。深雪だけしか好きじゃない」
「………」
「さっきはゴメン。ただの俺のヤキモチ。深雪が他の男と笑ってたりするから…」
今思うとホント恥ずかしい話しだ。
些細なことで深雪を泣かしてどうかしてる。
すると俺の中から聞こえるクスクスと笑う声。
「…なんだよ…」
「嬉しくて。やっちゃんが、ヤキモチ妬いてくれて嬉しい」
「笑い事じゃ」
「あたしもずっともやもやしてたよ。学校も違っちゃったから不安だった」
少し離れて目が合うと微笑んで、さっきまでの泣き顔はなかった。
「あたしもやっちゃんと同じだよ。不安でしかたないの」
「深雪…」
「あたしもやっちゃん大好きっ」
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