双子ちゃんの恋模様
沙雪のバレンタイン
「これかわいー!」
「あたしこれにしよっかな!簡単そうだし」
「あたしはビターにするっ」
あちらこちらから聞こえ浮かれているのが解る女の子たちの声。
雑誌やら何なら持ってきて机を囲むグループが淡々といた。
あたしはそれを廊下にでて教室を眺めている側だけど。
「皆、気合い入ってんねー」
「そんなに気合い入れて作るモノかな?アレ」
ズコーと飲み終わったこと伝える紙パックのイチゴオレ。
あたしはストローを外してせっせと適当に紙パックを折り畳む。
「そりゃ、好きな人にあげるんだから気合いは入んじゃない?あと愛も?」
「…でも、フラれたらおしまいだよね、あとから絶対後悔するんだよ。勿体ないわ」
「またそうゆう…」
ホントだもの。
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