双子ちゃんの恋模様
『どうしたんだよ。何か俺、気に障るようなこと言った?』
『言った』
『悪かったて。謝るから機嫌直せよ』
謝ってほしいわけじゃないのよ。
ただあたしは―…
『―……げない…』
『え?』
『正大になんかチョコも何もあげないもんっ!』
捕まれた腕を振り払ってあたしは正大の部屋を後にした。
――――――――
―ガンッ!!!!
ひいっ!
「あんた、いい加減にしなさいよ」
話し終えるといきなり壁に蹴りを入れた。かと思えば怖い顔をしてどす黒い声であたしの首をわしづかみしてきた。
ほ、ほのかに殺される…!
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