双子ちゃんの恋模様


――――――


刻一刻とときはすぎ
あっという間にバレンタインがやってきた。


「沙雪〜っ!見てみてーっ!やっちゃんにあげるチョコできたのーっ」


「…やっちゃん塾ないの?」


「塾終わったの!やっちゃん前期で受かったんだ。今からデート…痛いっ!」



深雪の周りに花やらハートやら飛んでて浮かれてるからつい頬っぺた抓っちゃった。


若干涙目の深雪。


…深雪は素直でいいよね
意地っ張りでもないし、その性格が羨ましい。


「やっちゃんと待ち合わせしてるんでしょ?」


「あっ…うんっ行かなきゃ」


パタパタとコートを羽織り玄関に向かう深雪をあたしは見送る。





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