双子ちゃんの恋模様
…もう。お分かりですよね。
あたし、今日やっちゃんのご両親に改めて挨拶に来たんです。
家の前まで来るはいいんだけど、それ以降がなかなか進まない。
「嫌わないよ。もしあいつらが深雪のこと嫌ったら俺この家出て深雪の婿養子になったげる」
やっちゃんはお母さんに気に入られてるもんね。
あたしんちはやっちゃんが婿養子になること賛成するだろうな。
むしろ、もう養子で来てもらおうかな。
…………………。
「いやいやっ駄目!!ちゃんと挨拶してやっちゃんの彼女だって認めてもらわなきゃ!」
あたしは何馬鹿なことを考えてるんだ!
「ははっ。んじゃ入るよ?」
「…う、うんっ」
ガチャと玄関の扉が開いた瞬間、奥からパタパタと駆け寄ってきた人がいた。
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