双子ちゃんの恋模様


走ったせいで呼吸が乱れ白い息が宙に浮く。


たどり着いた公園。


寒くて、今にも雪が降りそうな感じ。


公園の中に入ると電柱の下にあるベンチで一人座っている人を見つけた。


それは紛れも無いあたしの大好きな人。


「…やっちゃん…」


呟くと彼はこちらを向いた。


「先輩…」


クシュンとくしゃみをするやっちゃんのところにあたしは急いで駆け寄った。


「やっちゃん!風邪引いちゃうよ、マフラー…」


ダウンだけ着て、マフラーも手袋もしていないやっちゃんに自分の付けてたマフラーを渡そうとすると手を掴まれた。





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