双子ちゃんの恋模様


「俺は後輩だし…先輩は受験生だし少しでも聞き分けのいい後輩でいようと思って。
クリスマスだから会いたいって言って深雪先輩が受験失敗しても俺は責任とれないから」


そんなことないよ。

あたしだってやっちゃんにいっぱい甘えてきたから少しくらいやっちゃんの我が儘聞いても良かった。



「それでもやっぱり、どうしても会いたくて、こないだの事もあやま…」


あたしはやっちゃんの言葉を最後まで聞かないで抱きしめた。


「深雪先輩?泣いてるの…?」


やっちゃんの問い掛けに応えられなかった。


だって、泣いていると認めたくないし知られたくない。


かと言って泣いてないと言えば嘘になるから。


やっちゃんの胸に顔を埋めて強く抱きしめた。





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