双子ちゃんの恋模様


嬉しくて…また涙がでてきた。


「ふっ…泣き虫」


「だってぇ…」


泣き虫。と数回からかわれながらもあたしの手元にあるネックレスを取ってあたしの首に付けた。


本当に嬉しいんだよ。


一方的にやっちゃんに当たったのにプレゼントが用意されてるなんて思わないじゃん。


「ほら!泣かないのっ」


あたしの目元を親指でぐっと涙を拭うやっちゃん。


やっぱり、やっちゃんはどんなときも優しい。


「…やっちゃん」


「何ですか?」


「何が欲しい?」


「え」と固まるやっちゃん。


あたしばかり貰ってちゃ何にも変わらないよ。


やっちゃんにはあたしと同じ“嬉しい”っていう気持ちを感じてほしいんだ。





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