双子ちゃんの恋模様
三年生や帰宅部で溜まる人混みを掻き分けて、靴を履き外に出た。
…まだ…来てない。
外は冬の空。
風が吹く度に身体が身震いし小さくなる。
あたしは両手で腕を摩りながら白い息を吐いた。
すると
「深雪せーんぱいっ」
ふわっと温かいマフラーをあたしの首に巻ながら現れたのはやっちゃんだった。
「やっちゃん!」
「お待たせっ」
やっちゃんこと靖志。
あたしより10センチ大きくて
優しくて
格好良くて
頼りがいのある
一つ下の彼氏です。
中二だけど大人びて見えるんだよ?
あたしはみたまんま子供だから釣り合ってるかわかんないけどやっちゃんは好きな人。
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