双子ちゃんの恋模様
『正大、沙雪ちゃんとはどうなってんだよーっ』
『いつも一緒にいるじゃねーか!今日もこれから沙雪ちゃんたちと遊ぶんだろ』
正大と正大の友達が椅子やら机に座って話していて、『どうなんだよ』って聞かれてるのが気になりながらもあたしは教室のドアに手をかけた。
『まさか。沙雪とは何でもねーし!ただの幼なじみだよ幼なじみ!あんな口煩い沙雪と付き合うなら雑誌とかに載ってるよーな超可愛い子と付き合うし』
――幼なじみ
正大はあたしを“幼なじみ”にしかみてない。
だから平気で“可愛い子と付き合うよ”って言えちゃうんだ。
あたしがどんな気持ちかも知らないで。
.