双子ちゃんの恋模様

飛ばされた拍子にぶつかったアイツ。


「………あ…」


「…………」


支えてくれたのかあたしの両肩には正大の手が添えられていた。


「ありがとう」


そう言えなかったのは正大が顔を背けたから。


ズキと心が痛む。


「まーくん、沙雪のこと許してあげてよ。何があったかわかんないけど二人がぎくしゃくしてるとあたしたちもどうしたらいいかわかんないよ…」


ウルッと目に涙を溜めてる深雪。…ホントに泣き虫。


「ほらっ深雪にまで悲しい気持ちにさせないの！正大くんも沙雪と仲直りしてあげてよっ」


ちょっ！
それじゃ、あたしが悪くて仲直りしたいみたいじゃん！


…仲直りしたいのは山々だけど。


「…あたしは悪くなかったもん…」


ボソッと誰にも聞こえないくらい小さく呟いた。




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