双子ちゃんの恋模様
「沙雪ってさー…好きな奴いんの?」
「え…」
「いや、いっつも気合い入れてメイクとかしてるから気になる奴でも出来たのかと」
運ばれてきたパフェを味わいながら食べてると、突然、正大が聞いてきた。
好きな奴って……
言えるわけないじゃない。
目の前にいるのにどうやってゆうのよ。
「教えなーい。秘密よ」
「あ、いないのね。相手にも相手にされてない感じか」
「死ね」
よくも痛いところを…。
どーせ相手にされてないわよ。
メイク変えても気づいてもらえないし、オシャレしても気づいてもらえないし。
正大はあたしのこと目も向けてくれてないでしょ?
正大はあたしを“幼なじみ”以上に見てくれないでしょ?
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