双子ちゃんの恋模様


ホントは離れたくなんかなかったんだよ。


ホントは自分も愛して、愛されるのが夢だったの。


「…さゆき?」


「…っき…」


「…………」


「正大が…好きっ…」


泣き顔を見られたくなくて手で顔を覆ってたのにいとも簡単に手を剥がされた。



「―――――」


信じるからね?
嘘なんて言わないでよ?



ただ信じられるのは

貴方の言葉だけ。



『俺も沙雪が好き』




近づいてくる整った顔。



あたしは目を閉じて


正大とキスをした。




腰に回された手は確かに正大のもので、何度も口づけされる唇からは小さな愛を感じた。





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