双子ちゃんの恋模様


「ま、別にいいけど」と呟く正大の頬にチュッとキスをした。


突然のことで目を大きくする正大が笑える。


みるみる顔が赤くなっていく正大。



……可愛いじゃんか。


「恋人なんだから可笑しくないでしょ?」


「……不意打ちはないだろ」


あたしだからいーのよ。



「いーや。やっと沙雪が俺のになったことだし」


「なった覚えないけど」


「……………」


「あたしの正大でしょ?」


「お前のものになった覚えもないけどな」



微笑むと憎たれ口ばかりたたく正大も、何故か今日だけは優しくて


あたしを引き寄せて髪を撫でた。





.
< 90 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop