双子ちゃんの恋模様
「ま、別にいいけど」と呟く正大の頬にチュッとキスをした。
突然のことで目を大きくする正大が笑える。
みるみる顔が赤くなっていく正大。
……可愛いじゃんか。
「恋人なんだから可笑しくないでしょ?」
「……不意打ちはないだろ」
あたしだからいーのよ。
「いーや。やっと沙雪が俺のになったことだし」
「なった覚えないけど」
「……………」
「あたしの正大でしょ?」
「お前のものになった覚えもないけどな」
微笑むと憎たれ口ばかりたたく正大も、何故か今日だけは優しくて
あたしを引き寄せて髪を撫でた。
.