先生にキス〈3〉
「先生、もう時間です!帰りますよ!」



私は握られている先生の手を勢いよく引っ張る。


「時間って何の時間?」



「私の心臓の耐久時間です!」



私がちょっとムスッとしながら言うと、先生は笑った。


「耐久かあ…!幸歩は本当に面白いこと言うよな!」


笑い続ける先生に構わず、スタスタと手を引っ張りながら歩く私。



「じゃあ今日は、これで帰ろうな。で、ゆっくり幸歩には休んでもらって、また来週以降のために備えてもらうか!」


そう言うと、先生はギュッと強く手を握り、走りはじめる。


先生ってば、何言ってるんだか…。



でも、今日は先生と桜見れて楽しかったな…。



時折、私の顔を見ながら車まで走る先生の笑顔はキラキラ輝いて見えた。



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