先生にキス〈3〉
次の日の土曜日。


仕事がお休みのお母さんは、家事を済ませた後、リビングで雑誌を広げてくつろいでいる。


私は、こっそりコーヒーを入れて、テーブルにコトンと置いた。



「あら!ありがとう。」


笑顔を浮かべながら、私の入れたコーヒーを口へと運ぶお母さん。



私も対面するように座って、そんなお母さんの顔を、緊張しながら見つめた。



「どうしたの?幸歩。何かお母さんに話があるみたいね!」



さすがお母さん…。



何も言わなくても、ちゃんと私のこと…分かってる。


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