先生にキス〈3〉
「並木君、私…これから図書室に……」



「俺、短距離だからすぐに終わるよ!ちょっとだけでもいいから、見て行って!」



うっ……



短距離とか長距離とか、そういう問題じゃないんだけど……。



そんなことを思っているうちに、グラウンドに来てしまった。



「もうすぐ走るから。この辺で見てて。」



手を握ったまま、私を木陰に案内する。



はあ……


木陰で腰をおろした私はため息をつく。


なんか並木君も少し綾月先生と似てるかも……。



強引に物事を運ぶような所とか。



最初に廊下でぶつかった時は、そういう印象は全く無かったのに…。



人の性格って最初だけじゃ分からないもんだよね…。


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