先生にキス〈3〉
「いいんですか?机の上に座っちゃって……。」



私が先生の傍まで行くと、


「和丘も座れよ。」


先生にそう言われて、私も隣に座った。



「日曜日のことなんだけどさ…」


先生は私の手の上に自分の手をゆっくりと重ねる。



「もしかして、用事が出来て来れなくなっちゃったんですか?」


少し表情が曇っているように見える先生に、私はおそるおそる聞く。



「え?そんなわけないじゃん。和丘の家に行く大切な日なのに。俺、そんな感じの表情してた?」



「ちょっと曇っている気がしたので…。」



私は心配そうに先生を見つめる。



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