先生にキス〈3〉

「先生との今までの経緯は、幸歩から大体聞いていますので、分かっているつもりです。正直、綾月先生と付き合っていることを聞いた時は、驚いちゃいました。」



お母さんは、先生を前にニコニコした顔をくずさずに話す。



「すいません。もっと早く挨拶に来るべきだったんですが…。」


「いいんですよ!気になさらないで下さい。それにしても、こうして二人が並んでると先生と生徒には見えないですね。もう恋人同士に見える…。羨ましいなあ…!」



お母さんはアイスティーのグラスをテーブルの上で小さな円を描くように回す。


そうなのかな…。



私と先生って、お母さんだけじゃくて、他の人からもそんな風に見えてるのかな?



< 204 / 340 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop