先生にキス〈3〉
「それなら、今日はゆっくり幸歩との時間を過ごしていって下さいね!」



「はい。それじゃあ、遠慮なく過ごさせて頂きます。」


お母さんの言葉に先生は笑顔で応える。



いつも、学校でだって遠慮せずに私と準備室で一緒にいるじゃん!



先生ったら…。




「あの……綾月先生。私は幸歩の母として、二人のこと応援しています。幸歩が好きになった人だから、先生のこと…信じています。」



さっきまでの高いテンションを落ち着けて、お母さんは優しく、でも眼差しは真剣に先生を見ていた。




私は、そんなお母さんを見ていたら、胸が熱くなっていた。



言葉が心を伝わって、奥深くまで響いていく気がしたんだ…。



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