先生にキス〈3〉
「どうぞ…入って下さい。」



改めて、こんなこと言うのも変かな…?



前に一度入られてるわけだし。


「お邪魔します。」



先生は、中に入ると静かにドアを閉めた。



「あの…大して見るようなものもないですよ?」



私は何となく部屋の中をブラブラと歩いてみた。



先生は部屋の真ん中あたりに立ってグルッと見渡す。


「綺麗な部屋じゃん。スッキリしてるし、居心地がいいな。」



「そ…そうですか?」


なんか私の部屋をそんな風に言ってもらえるのは、嬉しいような、照れくさいような……。



「先生、もう約束は果たしましたから部屋を出て、リビングに戻りませんか?テレビもありますし…。」



私は部屋の真ん中に立っている先生のところに、近寄った。



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