先生にキス〈3〉

“ガチャッ”


その時、玄関から鍵を開ける音が聞こえてきた。


びっくりする私に先生も唇を離す。



お母さん…帰って来たんだ!!



「先生っ!早くどいて下さいよ!お母さんが、部屋に入って来たりしたら……。」



「分かってるよ。そんなに焦らなくたって大丈夫。」


先生は、握っていた私の手をグイッと引っ張って私を起こす。



そして、起き上がってきた私をギュッと抱きしめた。


「ただいま!」



お母さんの声が響いてくる。


「先生、リビングに行きませんか…?」


言葉は落ち着いて言ってみせたものの、内心は焦りでドキドキの私…。



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