先生にキス〈3〉
「あっ!二人とも幸歩の部屋にいたの?お母さん、もっと外で時間潰してきた方が良かったかしら…!」



お母さんは、買って来た食料品を冷蔵庫に入れながら、にっこりと笑う。



「そんなことないよ!早くお母さんの料理食べたいなって話をしてたところなんだから…!ねっ?先生!」


「そうだな。」



先生は口元を緩ませて、ニヤッと笑って私を見る。



なんか、ついポッと今さっきまでの出来事をお母さんに言いそう…。



危ないなあ……。



「さあ、二人とも座って!あとは料理を仕上げるだけだし、もうすぐ出来るから。」



お母さんは、テキパキと準備を進める中、私と先生はイスに座って、待っていた。



手は…



テーブルの下で、こっそり握ったまま…。



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