先生にキス〈3〉
何言ってるの…?
さっき断ったのに、それを条件にするなんて……
並木君って、爽やかで優しそうな男の子だと思ってたのに…
これが本性?
人の中身って本当に分からない。
「今すぐに答え出せとは言わないよ。回答期限は…そうだなあ…修学旅行の最終日にしておくよ。それまでに、この条件を受け入れるか入れないか、決めておいて。」
並木君は顔を離して、薄らと笑みを浮かべた後、先にスタスタと歩いていってしまった。
はぁ……
並木君が立ち去った後、私は体育館の壁にフニャッと背中をもたれかけさせた。
なんだか、張り詰めていた空気が解けたからかな…。
力が抜けちゃったよ…。