先生にキス〈3〉
その後、私たちは梗子たちが聴き込みをして一生懸命探してくれたお店で、ご飯を食べた。



聴き込みのおかげか、料理はとても美味しくて、私もみんなも満足だった。



もうすぐ小樽での自由行動の時間も終わる。



私は腕時計を見ながら、思わずため息が出そうになったのを堪えた。



みんながいる前でため息なんかついたら、心配かけちゃう…。



先生にだって…。




「幸歩〜!何ぼんやりしてるの〜?」



梗子が目の前で手を振りながら視界を遮る。


「ぼんやりしてないよ。そろそろ集合場所に戻った方がいいかなって思って。」


私は腕時計をしている手を梗子に見せる。


「そうだな。戻るか。俺も生徒の点呼もあるから、早めに戻っていないといけないし…。」



先生の言葉で、私たちも集合場所に戻ることにした。


あっという間に今日も終わっていくんだなぁ……。



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