先生にキス〈3〉
「さっき、ホテルの裏へ俺が行く前に、並木に何かされたりしてないかと思ってさ…。」



先生が来る前…。



「あ……」



私は先生から目を逸らして横に顔を向ける。



「何された?」



私の分かりやすい態度に、すぐに先生は反応して聞き返す。



「頬を手で触れられたり、あとは……」



そこまで言い掛けて思わず口をつぐんでしまった。




「………キスされた?」



先生の言葉に、ドクン…と鼓動が波打って、胸がざわつく。



私は唇を噛みしめながら、小さく頷いた。



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