先生にキス〈3〉
「どこにされた…?ここ?」
先生は横を向いている私の唇を指でなぞる。
私は、声を出さずに首を左右に振った。
「じゃあ…ここ…?」
先生はそう聞きながら、おでこ、頬と順番に手で触れていく。
そしてその手が首筋に触れた時、私はビクッと肩を上げて反応した。
「ここにキスされたんだな…?」
先生は首筋を手で撫でると、チュッと音をたててキスをした。
一度だけじゃなく、何回も…。
並木君にされたキスのことなんて、忘れさせてくれるほど温かいキス…。
私は目を閉じてその温度を感じていた。