先生にキス〈3〉
「“いつまでも”じゃなくて“10分だけ”しかいないんだから、大丈夫。」



先生は人差し指を私の唇にあてて、ニッと笑ったあとキスをした。



フワッと唇に一瞬だけ触れるようなキス…。



少し起こしていた頭も再びベッドに沈んでしまった。


「和丘といると、ここが修学旅行先のホテルだってこと…忘れちゃうな。」


先生は鼻がついてしまいそうな程の距離まで顔を近付ける。



「ダメですよ。ちゃんと忘れないで下さい!」



先生の顔があまりにも近すぎて、ドキドキするよ…。




「……じゃあ、10分だけ忘れさせて。」




先生は囁きかけるように言うと、すぐに唇を重ねてきた。



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