先生にキス〈3〉
「俺って案外、気持ちが顔に出るのかな…。どう思う?」



髪を撫でていた先生の手が頬へと滑り、横に向けていた私の顔をゆっくりと先生の方に向ける。



「さ…さあ…?私は分からないんですけど……。」



それよりも、頬にあてられている先生の手の方が気になっちゃって、それどころじゃないよ…。



「ダメだな…俺。いつも通りに振る舞ってるつもりでも、和丘に会えた嬉しさが顔に出ちゃってるんだな。今回の場合は、久々に会えたってこともあって、余計と顔に出てるんだろうな。」



私を見つめる先生の瞳…



私の頬にあてられたままの先生の手…



私の顔が次第に熱を帯びていくのを感じていた。



< 37 / 340 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop