先生にキス〈3〉
「もしや、幸歩の家は門限があった?」



「えっ?あ……はい。ありました。20時…でした…。」



「結構早くない?」


先生は少し驚いた様子。


「でも、あの頃は部活が終わった後も真っ直ぐ家に帰ってたので、あまり遅くなることもなかったんです。それに、どうしてもって時は、特例で認めてもらってましたから。」



「そっかあ…。大事にされてたんだな、幸歩は。」


…お父さんは、厳しい所もあったけど、普段は優しい人だった。


私のこと、大切に育ててくれたんだなってのも実感はしてる。


私は、そんなお父さんのこと…大好きだったのに……。



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