特等席はアナタの隣。
「なぁ和泉〜♪今日みんなでカラオケ行かない?」

陽気に話しかけている。

裕太君は黒崎君のあの顔を見ても恐くないんだろうか…。
やっぱり幼馴染みってスゴい…。
変なところで感心してしまう。


「行くかよ」

うわっ。いつもより声が低い。

裕太君をチラリとも見ず、こちらに近づいている。


恐怖と愛しさが入り交じった変な気持ち。心臓がバクバクする…。


「…言うと思った。今日は麻美や慎も来るんだってば」
行こうぜ〜と黒崎君に駄々をこねている。


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