特等席はアナタの隣。
こ、これは黒崎君譲らない雰囲気だ…。

さっさと呼んじゃおう…。
か、覚悟を決めなければ…。


「い………」

うっ…。
いざ、口にしようとするとやっぱり恥ずかしいっ!!


「い?」

黒崎君が続きを促す。
右手を私の頬に当て、親指で肌をなぞっている。

心臓がとんでもなく鳴り響く。多分、黒崎君には丸聞こえなんだろう…。


「…ねぇ…早く…」

もう片方の手が私の腰に回った。
端正な顔で至近距離から見つめられる…。


私の心臓はもう爆発しそうだった。


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