特等席はアナタの隣。
「ありがとう、麻美」

涙声になりながらお礼を言った。


「でも、モカ。これからが大変よ。相手はあの黒崎。今日カラオケにいた女の子たちはあんたと黒崎が一緒に帰ったのを見てるんだからね」

心配そうな声で麻美は言う。

「あの場は裕太と慎が察したから適当に言って誤魔化してたけど、あの子たちがいつどんな風に言いふらすか分かんないわよ」


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