特等席はアナタの隣。
も、むり……。

足がガクガクして力が入らない私の身体を黒崎君が支える。


「…んんっ…はぁっ…」

やだ…声が出ちゃう…!!

泣きそうになりながら、黒崎君の制服をギュッと握った。

静まりかえった図書館に、2人の水音だけが響いている。


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